第66章 帰って君に会うまで待っていて

「……南雲先生?」

沈黙が長かったせいか、受話器の向こうから戸惑い混じりの声が飛んできた。

南雲玲奈ははっと我に返り、慌てて答える。

「はい……います。まさか小泉さんが出られるとは思わなくて、ちょっと驚きました」

小泉大輔は淡々とした調子で言う。

「たまたま西野亮平のそばにいた。君が探しているのは俺だろうと思って、そのまま取っただけだ」

「そうでしたか……。実は、お礼をお伝えしたくて。昨日、香澄の誕生日に、わざわざ平野さんに稲妻を届けてくださって……香澄、すごく気に入って喜んでいました」

「気に入ると思っていた。稲妻がいることで、彼女の閉じこもりをほどくきっかけになる。効果は小...

ログインして続きを読む